あすなろ白書(1993)


宣言通り、『あすなろ白書』について書きます。こちらはあらすじとかあのシーンとかは知ってたけどほとんど見たことがなかったです。




あすなろ白書』(CX、1993年10月11日〜12月20日、月曜9時)
あらすじ
同じ大学で出会った男女5人が「あすなろ会」を結成し、恋や友情に悩みながら成長していく。


出演者
園田なるみ:石田ひかり
掛居保:筒井道隆
取手治:木村拓哉
東山星香:鈴木杏樹
松岡純一郎:西島秀俊
砂田トキエ:黒沢あすか
町田京子:杉山彩子
園田晴美:森尾由美
保の友人:田辺誠一
秋庭宗輔:岩城滉一
東山空良:青柳翔
掛居みつ子:加賀まりこ


スタッフ
原作:柴門ふみ
脚本:北川悦吏子
音楽:S.E.N.S.BMG JAPAN
主題歌:藤井フミヤ 「TRUE LOVE」
挿入歌:峠恵子 「ひとさじの勇気」
原案協力:秋山修一郎、小鷲夏之、秋窪俊郎 (小学館『隔週刊ビッグコミック』編集部)
プロデュース:亀山千広
演出:木村達昭、新城毅彦、臼井裕詞
全11話。平均視聴率27.0%



あらすじは私が考えました。ザックリ過ぎた。
木村拓哉ブレイクのきっかけとなった作品。噂だと、カッコよくなりすぎちゃうからという理由でメガネをかけたキャラクターにしたとか。
まあメガネかけてなかったら独り勝ちだもんね。なんちて。


感想。……好きな話ではなかった。
青春群像劇で、恋や友情、生と死については深く描かれているとは思うんだけど、若者のドラマで必然である「夢」について追求されていないんだよね。
星夏の夢が序盤で触れられていたからそっち方面にシフトされていくのかと思いきや、最後の最後まで色恋沙汰。なんだこれ。
死んでしまう松岡の夢を叶えたい、と、星夏の希望で本を出すエピソードはまあいいと思うんだけど、そこで友人たちが協力しまくるわけでもなく。取手くんノータッチじゃねえか。
松岡が死んでしまったことでみんなが大きく変わることもなく。
辛うじて影響を受けて青年海外協力隊に参加した取手くんも戻ってきたらADやってて、それがどうとかも語られず。
掛井くんが大学を受け直して何か目標があるのかな、と思ったらそうでもなく。
なるみも出版社に勤めるけどそこまでの経緯とかないし。
良くも悪くもきっとトレンディードラマなんだよね。私はその世代じゃないからよくわからない。
一番嫌だったのは恋愛脳でうじうじしまくるなるみと、ハッキリしない掛井くんと取手くん。
取手くんは2番手キャラだから振られても傷つけられてもしょうがないんだけど、ヒロインヒーローがウザすぎて取手くんが不憫すぎました。


すごく個人的な願望なのですが、青春ドラマでは夢を追いかけてほしい。その中で恋愛や友情があって両立に悩む、というのがベタだけど面白いんだと思います。
物語では掛井くんの家庭環境がネックになってるんだけど、そこらへんをなるみは理解できてない感じもしました。
結局自分の気持ち最優先で、自分だけが不幸みたいな顔して人のせいにするところはほとんど治ることなく物語は終了。
おいコラ待て。
あとねー、慎吾が出てた『いちばん大切な人』を見たときも思ったんだけど、青春ドラマで「〜年後」とかいって社会人になったりすると途端に萎えます。もう全然キラキラしてないのに。
取手くんは「青春は自分で終わらせるものではない」と素敵なセリフを吐いていましたが、そして私自身も今だに大学時代の友人とダベッたりしてますが、なんかもう学生じゃないのにさ。とか思っちゃう、ドラマだと。



とまあ酷評してしまいました、すいません。
私の人生初北川悦吏子ロンバケであり、いくつか見たけどやっぱりロンバケ最高、という、どーでもいい結論に至りました。
『素顔のままで』は結構好きでしたが。
まあ木村拓哉を語る上で欠かせない脚本家さんなので、今後もいろいろ見ていこうと思います、はい。
私の青春でもあったわけだしね。うん。


あ、取手くんはね、不憫であることも含めてオイシイ役でした。最後までいい人止まりなんだよね。
「全然スマートじゃない木村拓哉」ってあんまりないからそれもレア。あ、瀬名もそうか。
でもビジュアル的に一番イケてなかった!服装も髪型も!時代とはいえわざとなの?でも一番等身大の大学生で、見ていて和みました。


木村拓哉伝説のはじまり。