オリコンランキングと音楽について考える2013晩秋その1


あまちゃんの記事書いてないや。


ここ何年かCDのオリコン年間ランキング上位がアイドルに独占されていて、日本の音楽業界オワタ的な話題が多いのですが。
では今までってどうだったの?と思って調べてみました。


まず今年2013年。11月現在ね。数字はザックリです。

1位 AKB48さよならクロール」(195.5万枚)
2位 AKB48恋するフォーチュンクッキー」(146.7万枚)
3位 AKB48ハート・エレキ」(123.4万枚)
4位 AKB48 「So long !」(113.3万枚)
5位 EXILEEXILE PRIDE 〜こんな世界を愛するため〜」(100.0万枚)
6位 嵐 「Calling/Breathless」(88.1万枚)
7位 SKE48チョコの奴隷」(67.2万枚)
8位 SKE48 「美しい稲妻」(65.9万枚)
9位 嵐 「Endless Game」(55.7万枚)
10位 NMB48僕らのユリイカ」(55.4万枚)


売り方や内容を言及すると面倒くさいし主観が入りがちなので割愛。
やはりAKBグループと嵐が強いです。AKBグループは去年あたりから姉妹グループも売れてきてるんですね。ジャニーズは売り上げでは嵐一強です。あとはEXILE。ここは黙秘。
ちなみにこの下もほとんどAKBグループやジャニで埋まっています。他にはサザンやサンホラなどが上位。
というわけでどう考えても今のオリコンランキングはアイドルだらけ、という結論でいいと思います。


さて次は10年前、2003年です。最近じゃんって思います。

1位 SMAP世界に一つだけの花」(210.8万枚)
2位 福山雅治 「虹/ひまわり/それがすべてさ」(89.3万枚)
3位 宇多田ヒカル 「COLORS」(88.1万枚)
4位 森山直太郎さくら(独唱)」(78.9万枚)
5位 RUI「月のしずく」(77.8万枚)
6位 I WiSH「明日への扉」(75.2万枚)
7位 サザンオールスターズ「涙の海で抱かれたい〜SEA OF LOVE〜」(73.7万枚)
8位 浜崎あゆみ 「『&』」浜崎あゆみ(59.1万枚)
9位 Mr.Children 「HERO」(54.5万枚)
10位 ロードオブメジャー 「大切なもの」(51.8万枚)


SMAPの年だったなあと懐かしくなります。よく売れました。
特筆すべきは10位の売り上げ。今より少ないんです。2003年はもうCDは売れなくなってきていました。WikiによるとCDが一番売れたのは1997-1998年頃。じわじわとCD不況が始まっていました。SMAP以外ミリオンがないし。だから世界〜は異例だったんだと思います。世相もあったけどね。


というわけで参考までに1998年も。

1位 GLAY 「誘惑」(161.1万枚)
2位 SMAP夜空ノムコウ」(157.1万枚)
3位 SPEED 「my graduation」(147.4万枚)
4位 BLACK BISCUITS 「タイミング」(145.0万枚)
5位 GLAYSOUL LOVE」(137.1万枚)
6位 Kiroro 「長い間」(118.2万枚)
7位 L'Arc〜en〜Ciel 「HONEY」(117.3万枚)
8位 KinKi Kids愛されるより 愛したい」(113.4万枚)
9位 Every Little ThingTime goes by」(113.2万枚)
10位KinKi Kids 「全部抱きしめて」(112.7万枚)


全部歌えるわ!!!
なぜかわからないけど英語だらけですね。ロックバンドが売れ、ジャニが売れ、女子Gも売れ、とてもバランスがいいなと思います。売上枚数も肉薄してる。全曲ミリオン。
アムロちゃんは活動休止中だっけ。惜しいな。


続いては1993年。ほとんど記憶にない。

1位 CHAGEASKA 「YAH YAH YAH」(240.7万枚)
2位 B'z 「愛のままにわがままに 僕は君だけを傷つけない」(193.2万枚)
3位 THE 虎舞竜「ロード」(188.6万枚)
4位 サザンオールスターズエロティカ・セブン」(171.7万枚)
5位 B'z 「裸足の女神」(165.3万枚)
6位 ZARD 「負けないで」(164.5万枚)
7位 WANDS 「時の扉」(144.2万枚)
8位 松任谷由実真夏の夜の夢」(142.0万枚)
9位 ZARD揺れる想い」(139.6万枚)
10位 中山美穂WANDS世界中の誰よりきっと」(132.6万枚)


ほとばしるビーイング感…!記憶にないと申し上げましたが全部歌えますね。つまりすでにスタンダードなんですねきっと。ベストとか持ってると知ってる曲ばかり。
当然のようにミリオンなんだけど、アイドルはいません。あ、ミポリンはアイドルか?
バンドやユニットが多い。覚えやすくて歌いやすい。そんなイメージの曲が多いです。


では、1983年です。

1位 大川栄策 「さざんかの宿」(105.9万枚)
2位 細川たかし矢切の渡し」(90.8万枚)
3位 わらべ 「めだかの兄妹」(88.5万枚)
4位 薬師丸ひろ子探偵物語/すこしだけやさしく」(84.1万枚)
5位 佳山明生氷雨」(79.0万枚)
6位 杏里 「キャッツ・アイ」(73.8万枚)
7位 松田聖子ガラスの林檎/SWEET MEMORIES」(70.0万枚)
8位 中森明菜 「セカンド・ラブ」(65.5万枚)
9位 アイリーン・キャラ 「フラッシュダンス」(63.7万枚)
10位 ラッツ&スター 「(め)組のひと」(62.2万枚)

謡曲ですねえ…。さざんかの宿を知りません。まだまだですね。80年代アイドル2大巨頭の松田聖子中森明菜がランクイン。でも一番気になったのはフラッシュダンス。そんなに売れたのか。
80年代はアイドルが強いようです。1985年には演歌のランクインはなし。チェッカーズと明菜ちゃんが複数曲ランクインしています。が、1987年に演歌が盛り返してきたりしてて、いろんなジャンルが入り乱れてる感がすごいです。流れとしては1980年代はアイドル多め、90年代でビーイング台頭と同時にアイドル冬の時代、って感じかな。


最後に1973年。

1位 宮史郎とぴんからトリオ 「女のみち」(181.1万枚)
2位 宮史郎とぴんからトリオ 「女のねがい」(83.9万枚)
3位 ガロ 「学生街の喫茶店」(76.2万枚)
4位 ちあきなおみ喝采」(62.6万枚)
5位 沢田研二 「危険なふたり」(61.8万枚)
6位 かぐや姫神田川」(57.9万枚)
7位 チューリップ 「心の旅」(50.7万枚)
8位 天地真理 「恋する夏の日」(50.1万枚)
9位 天地真理 「若葉のささやき」(48.1万枚)
10位 浅田美代子 「赤い風船」(48.0万枚)


ぴんからすごい。
フォークやソロミュージシャン、アイドルが売れていたのかな。という印象です。新御三家花の中三トリオもこの頃だそうです。
個人的な印象ですが、今よりも当時のほうが異種交流というか、アイドルもフォークっぽい歌を歌っていたり、流行する音楽の流れが結構めまぐるしい感じ?親世代が聴いていたこともあって耳馴染みのいい曲が多いです。アイドルもミュージシャンの曲も分け隔てなく聴ける。ただフォークは結構聴くんだけど、その前のGSの曲ってほとんど聴いたことがありません。ジュリーがいたからザ・タイガースはちょっと聴いたかな。ぐらい。
よく見たら演歌がない。


売れた曲は世相を反映するのか?
昔になればなるほどそうなのかな。
でも今
AKBがああいう売り方をして売れた、という世相は反映してるのかなと思います。
世相とは違うか。
そんな時代だったんだよって後で思えるのかな。
ただ何十年も使われているオリコンランキングだけが指標となっているのは問題なのかもしれません。



さてここまでで一旦〆ます。