オリコンランキングと音楽について考える2013晩秋その2


さて、ここまでランキング貼りまくって思い出に浸ったりしてきたのですが。数字大好きでごめんなさいね。
本題。
オリコンチャート=音楽業界ではない。ということ。


昔は音楽の売上枚数や順位は人気や曲の出来にかなり忠実だったと思います。が、もちろん今でいうステマのようなことも多々あったと思います。
音楽は無形です。目に見えないもの。目に見えない芸術品。遠い昔からあったもの。それを商品にしているのだから、音楽は芸術ではなくて売り物なのです。アマデウス見たときにそれがすごく切なくなったのを思い出すんですが。
だから「どんなものでも売れればいい」という考え方を否定はできません。売るためにラジオで流しまくったり、新人でもガンガン広告打って音楽番組に出したり、タイアップつけたり、そりゃあ商売なんだから、どんなにいいものでも売れなかったら食べていけないんですよね。
それと握手券付けるのがどう違うのかと聞かれたらちょっと答えに迷う。CD買ったら握手できるよというやり方は昔からあったものだし、おまけにポスターなども昔からありました。


ただ最近はCDが売れる=曲が売れる、ではなくなりつつある、というかもうなくなっているんですよね。
つまり「CDはアイドルしか売れない」ではなくて「曲が売れてない」ってことなのかなと。
でも例えばCDは売れてなくてもCMで聴いていいなあと思う曲とか気になってダウンロードした曲は「曲が売れた」ということになるのかな?と思います。
しかしながら、今年どんな曲が印象に残った?と聴かれても、好きだからSMAPの曲と、あとあまちゃんで流れた曲ぐらいしか歌えない。AKBもサビしかわかんない。私ももう若者ではないのですが、万人が共有できる曲が少なくなってきていることが一番の問題だと思います。売上も初動やフラゲが高いものが多く、ロングセラーするものが減ってきています。また、なんだこれ?みたいな面白味ある曲が売れなくなっているような。


ではどうしてそうなったのか?


やっぱり多様化してしまったからだと思います。以前ほどテレビに力もなく、いろいろな世代から支持されるものがなくなってしまった。音楽番組も視聴率悪くなったりして減ってしまい、何となくでも見ることが難しくなってきている。そしてオタクの一般化。私が小学生のころは、ロックバンドの曲もアイドルの曲も聴いていて、(セールス的にも曲自体も分かりやすく)売れていて、「好きじゃなかったけど知ってる」的な曲が多かったです。学生時代はベストアルバムが流行していたおかげで、リアルタイムに知らなかった曲も聴くことができたのも大きかった。現在はピンポイントで音楽を聴く人が増えたように感じます。
もしかしたら今の学生もいろいろ聴いているのかもしれない。でも分かりやすいデータが出てこないのも事実です。ダウンロードランキングがもっと一般化すればいいのに、と思うのですが、難しいのかな。
あとは高年齢化ですね、私が小学生のころ聴いてたアーティストの方々(軽く20年選手)が今だに現役でがんばってて、ニューカマーがなかなかそこまで追い付いてない。過去にではあってもミリオン売っていた人たちは底力があるのか、一定数のヲタが付いてるのか、そこそこCDは売れるしでっかいとこでライブできるしヲタも年齢行ってるから金払いがいい。おととしだったか、YUKIが東京ドーム埋めたのはファンながら驚きました。もっと年上だと、ザ・タイガースが年末に東京大阪でドーム公演するのですが、チケットはもう売り切れているようです。凄まじい。
実績もあるし結果も出せるベテランに追い付けないのは痛いのかなーと思います。「私の好きな○○は追い付いてる!!CDはそんなに売れないけど!!」と主張されても、「知らんがな」で終わってしまうような状態が今なのかなーと……うーむ。これこそが音楽業界の危機。


理想は「さまざまなジャンルが万遍無く売れてたまにドカンとくる」なんですが。切磋琢磨って大事じゃないですか。AKBはAKB内部だけじゃなくて外に影響力がないのが一番の問題なんですよね。売れても内部にしかお金回らないから。秋元康プロデュースが続く限り難しいのかなあ。
ジャニーズも、本当は内部でポジション争いするより違う方向見るべきだと思うんですが。若手アーティストに楽曲提供してもらう受け皿がSMAPばっかなのもどうかと。キンキはアーティスト路線なのでベテランの方に曲書いてもらってていいなと思います。ジャニーズも若手は楽曲面でこだわりがなくなりつつあってもったいないなと思っています。


なんかダラダラ書いたけど。
つまり結論は「売れなくていいとか思わないで、むしろ売れたいと思え!!がんばれ若者!!!」
以上。